みなさんは「ショートデッキポーカー」というポーカーゲームをご存じでしょうか。ショートデッキポーカーはテキサスホールデムに非常によく似たゲームですが、よりアグレッシブでボラティリティの高いゲームとして主にハイローラーの間で注目を集めています。
日本でも徐々に注目を集めてきていますが、まだまだマイナーなゲームで名前を初めて聞いたと言う人も多いかもしれません。
そこで今回は、そんなショートデッキポーカーの特徴や、基本的なルールや役について詳しくご紹介していきます。
ショートデッキポーカーとは?
ショートデッキポーカーとは、「シックスプラス・ホールデム(Six-Plus Hold’em)」とも呼ばれるテキサスホールデムから派生した新しいポーカーゲームです。
主にマカオを中心にプレイされており、最近ではポーカーアプリなどでも遊べるようになってきたことにより徐々に人気は拡大しています。
基本的なゲームの流れはテキサスホールデムと変わりませんが、使用するデッキの構成が違ったり、それによってゲーム性や戦略が大きく異なってきます。
テキサスホールデムとの違いは?
ショートデッキポーカーとテキサスホールデムの大きな違いは、使用するカードの枚数です。
ショートデッキポーカーという名前から分かる通り、通常の52枚のデッキではなく、その中から2・3・4・5のカードを全て取り除いた36枚のデッキを使用します。これにより役が完成する確率(出現率)が変わり、よりアグレッシブでボラティリティが高いゲームになりやすいです。
ショートデッキポーカーの特徴
ショートデッキポーカーで使用されるデッキには、2〜5のカードが取り除かれているため、同じスートのカードを集める「フラッシュ」を成立させることが難しくなっており、通常のテキサスホールデムとは異なりフルハウスよりもフラッシュの方がハンドランクが上となります。(※詳しくは後述)
よりアグレッシブなゲームになることから、主にハイローラー(高額ゲーム)の間で人気を集めており、テキサスホールデムよりもスピーディーでエキサイティングな展開が特徴です。
ショートデッキポーカーの基本ルール
ショートデッキポーカーは、基本的なルールはテキサスホールデムと同様です。ですが、使用するデッキの枚数が少ないため、役の強さが一部異なると言う特徴があります。
また、ストレート役を成立させる時だけAが5の役割を果たします。つまり、「A-6-7-8-9」でも(最弱の)ストレートが成立します。もちろん「T-J-Q-K-A」でもストレートになることは変わりありません。
ショートデッキポーカーの役の強さ
ショートデッキポーカーで使用される役の強さ(ハンドランク)は、通常のテキサスホールデムと基本的に変わりませんが一部変更されている部分があり、フラッシュとフルハウスの強さが逆転している点には注意しましょう。(数字が小さい程強い役)
- ロイヤルストレートフラッシュ
- ストレートフラッシュ
- フォーオブアカインド(フォーカード)
- フラッシュ
- フルハウス
- ストレート
- スリーオブアカインド(スリーカード)
- ツーペア
- ワンペア
- ハイカード(役なし)
ショートデッキポーカーの遊び方
ショートデッキポーカーの遊び方はテキサスホールデムと同様のため、すでにテキサスホールデムで遊んでいる人であればすぐにゲームに参加することができます。
ここでは基本的な遊び方やゲームの流れをご紹介します。
1.ディーラーからカードが配られて最初のアクション
ディーラーから各プレイヤーに2枚ずつカードが配られます。配られたカードを確認して、このゲームに参加するか、それとも降りるかを決めましょう。
プレイヤーが行えるアクションは以下の通りです。ゲームに参加をする場合はチップを賭け、降りる場合はハンドを伏せたまま捨てます。
コール | 直前にベットしたプレイヤーと同額をベットする |
レイズ | 前のプレイヤーの2倍以上の額をベットする |
リレイズ | 同ラウンドでのレイズに、さらにレイズで上乗せする |
チェック | そのラウンドで誰もベットしていない場合、同じくベットをしない |
フォールド | このゲームから降りること |
BBの左隣のプレイヤー(UTG)から時計回りにアクションを行っていきます。なお、プリフロップでは先にBBとSBがブラインドベットをしているため、BBのプレイヤー以外はチェックを選択することはできず、ゲームに参加をする場合は「コール」または「レイズ」でチップを賭けましょう。
ベッティングラウンドは、フォールドを選択したプレイヤー以外の全員が同額をベットした時点で終了し、賭けたチップは全てポットに集められ、次のラウンドへ移行します。
2.3枚の共有カードが開かれる
プレイヤー全員が参加するか降りるかを決め、参加者がいる場合は場に新たに3枚の共通カード(コミュニティカード)が開かれます。参加者は自分の手札とコミュニティカードで役ができる(できそう)か判断をし、続行する場合はチップを賭けます。降りる場合は手札を伏せたまま捨てれば、その時点でこのゲームは終了になり、これまで賭けていたチップは没収されます。
3.4枚目の共有カードが開かれる
残っているプレイヤー全員がアクションを決めたら、新たにコミュニティカードが1枚開かれます。(4枚目の共有カード)ここでも続行するか降りるかの判断を各プレイヤーが順番に選択し、さらにチップを賭けることができます。
4.5枚目の共有カードが開かれる
全員のアクションが終了したら5枚目のコミュニティカードが開かれ、最後のアクションに入ります。自分の手札と5枚のコミュニティカードを使い役が完成しているか、相手よりも強いのかなどを判断し、さらにチップを賭けるのか、または降りるのかの選択をします。
5.手札をオープンして役の強さで競う
最後のアクションが終了した時点で、2人以上のプレイヤーが残っていた場合は手札を公開し、より役が強かったプレイヤーが勝者となり、これまですべてのプレイヤーが賭けたチップを獲得します。
まとめ
ショートデッキポーカーは、マカオを中心に主にハイローラーで人気を集めているテキサスホールデムから派生した新しいポーカーゲームです。
通常52枚のデッキから、2~5のカードを取り除いた36枚のデッキを使用するショートデッキポーカーは、基本的な遊び方はテキサスホールデムと変わりませんが、一部役の強さ(ハンドランク)が変わっていたり、よりアグレッシブなプレイになりやすいと言う特徴があります。
今後ますます日本でも注目度が高まってくるものと予想されますので、今からプレイを始めて他のプレイヤーと差をつけましょう。