世界で人気のポーカー、特にテキサスホールデムは、実力差がそのまま収益の差に直結すると言っても過言ではありません。「プロ」と呼ばれるプレイヤーが安定して利益を上げ続けている裏側には、必ずと言っていいほど「フィッシュ」と呼ばれるプレイヤーの存在があります。
「もっと利益を出したい」「安定して勝ちたい」と考えている初心者から中級者は、フィッシュを正しく理解して見極めることが重要です。
そこで今回は、ポーカー界における「フィッシュ」とはどのようなプレイヤーなのか、その特徴や彼らを狩る(攻略)する具体的な戦術まで解説していきます。
ポーカーにおけるフィッシュとは?
ポーカーでフィッシュと呼ばれるプレイヤーは、一言で言うなら「経験が浅く、セオリーを無視したプレイを繰り返す下手なプレイヤー」です。日本人が馴染みがある言葉でいうと、「カモ」が同じような意味で使われています。
対照的な言葉として、スキルが高くプレイングも上手なプレイヤーを、フィッシュ(魚)の捕食者である「シャーク(鮫)」と呼ぶため合わせて覚えておきましょう。
ポーカーはフィッシュの存在が非常に重要
ポーカーというゲームにおける利益の源泉は、相手の「ミス」によるものが多く関係します。上級者同士の戦いではミスが非常に少ないため、チップの動きは穏やかになることも珍しくありません。
一方でフィッシュ(初心者)は、一回のセッションで多くのミスを犯します。そのミスを適格に拾い上げることで、シャーク(上級者)は大きな利益を得ます。つまり、フィッシュの存在があることにより、上級者やプロプレイヤーは安定した利益を得ることができるのです。
フィッシュの典型的な特徴とは
フィッシュを見分けるためには、彼らがどのような行動をとるのかを知っておく必要があります。フィッシュと呼ばれる人がやってしまいがちなプレイングは共通しているため、しっかりと把握しておきましょう。
参加率が異常に高い
フィッシュと呼ばれる人たちの最大の特徴は、「なかなかハンドを捨てられない」ということが挙げられます。
ポーカーというゲームは本来、配られるハンドの70〜80%ほどはフォールドするのがセオリーと言われていますが、フィッシュは50%以上ものハンドで参加する(VPIPが高い)ことも決して珍しくありません。「何か起こるかもしれない」という期待感から、そこまで強く無いハンドでも参加してしまう傾向にあります。
積極的なプレイをしない
フィッシュは、自ら積極的にレイズや3ベットをして主導権を握ることが少なく、チェックやコールで済ませる場合が非常に多いです。プリフロップ時にレイズせず、BBと同額をコール(リンプコール)したり、何も持っていない、あるいは非常に弱いペアの状況においても、相手のベットに最後まで付き合ってしまう「コーリングステーション」状態になる特徴があります。
ベットサイズが不適切
フィッシュの多くは、「自分のハンドの強さ」をそのままベット額に反映させてしまいます。
ハンドが強いときは極端に大きく打ち、逆に弱いときは極端に小さく打ったり、あるいはポット額の大きさに関係なく「ここは1BBだけベットする」などの、戦略的にあまり意味のないサイズを選択する傾向があるプレイヤーが多い印象です。
ショーダウンに執着しがち
「最後(リバー)までカードが見たい」や、「相手がブラフだったか確認したい」という好奇心から、決して勝率が良くない状況でもフォールドしないのもフィッシュの特徴の一つです。リバーで大きなベットやオールインが飛んできても即座に降りられないプレイヤーが多くいます。
感情に左右されやすい・感情が表に出やすい
大きな金額を負けてしまったり、理不尽な逆転(バッドビート)を喰らってしまったりすると、フィッシュはすぐに冷静さを失う傾向にあります。冷静さを欠いたフィッシュは、ただでさえ高い参加率がさらに高まり、無謀なブラフを繰り返す「ティルト状態」に陥りやすくなり、さらに負けが大きくなる悪循環となりうる可能性が非常に高まるでしょう。
実戦におけるフィッシュの見分け方
ライブポーカーやオンラインポーカーの実戦にて、対戦相手がフィッシュかどうかを見分けるポイントがいくつかあります。これを覚えて意識することで勝率を安定させることに役立つでしょう。
ライブポーカーでの見分け方
まずはプレイヤーのチップの扱い方に注目しましょう。チップを数えるのに時間がかかっていたり、スタックの積み方がバラバラだったりした場合はフィッシュ(初心者)の可能性が高いでしょう。また、テーブルに座った時のバイイン額が最大額ではなく中途半端な金額や最低額で参加しているプレイヤーは、資金管理(バンクロール管理)ができていないフィッシュの可能性が高まります。
さらには、プレイ中に常にしゃべっている人、他人のプレイに口を出す人は、あくまでも娯楽としてポーカーを楽しんでいるプレイヤーに多い傾向があるため、シャークからは狙われやすくなるでしょう。
オンラインポーカーでの見分け方
オンラインポーカーでは「HUD」というスタッツ表示ツールを使用することができます。これにより対戦相手の様々なデータを確認することが可能で、フィッシュを見分ける際には特に「VPIP」と「PFR」の数値に注目しましょう。
まずは「VPIP」はゲームの参加率を示しており、通常のプレイヤーの場合は10~20%前後の数値になりますが、VPIPが40%を超えているのはほぼ間違いなくフィッシュと判断してよいでしょう。
一方で「PFR」はプリフロップレイズを示しており、この数値が極端に低いプレイヤーはフィッシュを疑ってもよいかもしれません。
【注意】タップ・ザ・グラスはやってはいけない
ポーカー界の有名な格言に「Don’t tap the glass(水槽のガラスを叩くな)」というものがあります。これは「ポーカーのフィッシュに対して、いかに下手であるかを指摘したり、説教をしてはいけない」という意味です。
自分が下手だと気付いたフィッシュは、ポーカーの勉強をして上手くなってしまったり、もしくはその場から去ってしまいます。ポーカーにおいてフィッシュは、単に「カモ」というわけではなく、ゲームを支えてくれる「お客様」であるため、彼らが楽しく負けてくれる環境を作ることこそが「シャーク」の責務と考えられています。
まとめ
ポーカーではGTOなどの知識やスキルも重要ですが、それ以上に「誰がフィッシュかを見極め、適切な戦略をとる」ことがポーカー 強くなるには大切になります。ゲームをしながら「参加率が高いか」や「積極的に主導権を取りに行っているか」、「適切なベット額か」などをしっかりと観察し、どのプレイヤーがフィッシュなのかを見分けることを意識するだけで、あなたの勝率は向上するはずです。
初心者の方は、まずはポーカーにはフィッシュとシャークという概念があるということから覚えて、実践を通じて見極める練習を繰り返しましょう。









