みなさんはビルパーキンスという人物をご存じでしょうか。
彼はアメリカのヘッジファンドマネージャーであり、ポーカープレイヤーとしても知られています。さらに彼の著書「Die with Zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」は日本でも約40万部のベストセラーとなったため、聞いたことのある人も少なくないかもしれません。
今回はそんなビルパーキンスから学べる人生を豊かにするための極意について詳しく見ていきましょう。
ビルパーキンスから学べる極意とは?
彼の著書「Die with Zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」は人生でお金を使い切る哲学を提唱しており、一度きりの人生を最大限に豊かにする極意を学ぶことができます。

どのような極意なのか、いくつかポイントに分けて解説していきます。
ライフエネルギーという考え方
ビルパーキンスは、「お金はライフエネルギー」だと言います。ライフエネルギーとは、何かをするために消費するエネルギーのことを指しており、逆に仕事は「ライフエネルギーを消費してお金を稼ぐ」事になります。
このライフエネルギーを意識して生活することで、無駄な出費や生活習慣の見直しをすることができ、例えば「このクッキー分のカロリーを消費するためにはどのくらいの運動が必要になるのか」や「欲しいものを買うためには何時間分の労働が必要なのか」をライフエネルギーとして計算することが可能となるのです。
「ゼロで死ぬ」という目標
何かと話題となり不安に感じることもある「老後資金」のため、今から堅実にお金を貯めているという人も少なくないかもしれません。
しかし、節約や貯金をするだけでは人生はつまらないものとなってしまいます。そこでビルパーキンスは「今しかできないことに惜しみなく金を使え」と提唱しており、最終的には人生の終わりにはお金を残さずに使い切って満足してから旅立とうと話しています。
これは無駄遣いを推奨しているものではなく、人生の終盤に使い切れないほどの資産を残すことは時間や健康、そしてお金を最大限活用できなかったことの証拠であるという哲学に基づいており、資産を増やすことを目標とせず、最高の経験を得るためにお金を使うべきだという考え方です。
人生の満足度を最大化
ビルパーキンスは、投資やポーカーなどの世界で使われる「期待値」の概念を人生に当てはめて応用しており、「人生の満足度の総量を最大化」することを目標に定めています。
しかし何をするにしてもお金は必要となり、そのために一生懸命働いているのが現実です。ですがお金はあくまでも人生の満足度を高めるためのツールであり、お金自体をゴールにするべきではありません。よく「幸せとお金は比例しない」という言葉を耳にしますが、実際にお金は重要であるものの、そのお金を稼ぐことにのみフォーカスしすぎるのも危険です。
投資家が株式や不動産などに投資をして資産を増やすように、私たちは人生の満足度を高めるためにも「素晴らしい経験」へ投資をするべきだとビルパーキンスは説いています。
人生は「タイム・バケット」
我々の人生には「時間」「健康」「お金」という重要な3つのリソースが存在します。これら3つのバランスは年齢と共に変化をしていきます。
この変化を意識するためにも人生を5年、10年といった期間(バケツ)に区切って、それぞれの機関に何をしたいか、何をするべきかを考える「タイム・バケット」という概念を提唱しています。
ビルパーキンスは、経験には”賞味期限”があると言い、例えば子供が幼いころの家族旅行や、若いうちの日本一周自転車旅行など、その時期にしかできない体験はタイミングを逃すと得る事のできない貴重な経験という特別な価値があります。
「記憶の配当」という考え方
経験に投資することの最大のメリットが「記憶の配当」です。これは、これまでに体験してきた経験や思い出を投資の世界における「配当」や「複利」の考え方を当てはめた概念です。
単純にモノを購入した場合、買った直後が最も価値が高く、時間が経つにつれて徐々にその価値は下がっていきます。しかし、経験(旅行や家族との時間など)はその瞬間の喜びはもちろんのこと、時間が経ってからも思い出として繰り返し楽しむことができます。つまり「思い出から得られる継続的な幸せ」こそが記憶の配当となります。
さらに、思い出というものは時間の経過とともに美化されていき、その価値はまるで投資の「複利」のように雪だるま式に大きくなっていくという考え方です。
そもそもビルパーキンスはどんな人物?
「Die with Zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」の著者であるビルパーキンスとは、そもそもどのような人物なのでしょうか。
ビルパーキンスはアメリカの実業家で、ウォールストリートでキャリアを築いたのちにエネルギー関連のヘッジファンドを運営し大きな成功を収めています。そのためリスクとリターンを冷静に分析する徹底した論理に基づいた思考法が彼の特徴です。
またハイステークス(高額賭け金)のポーカープレイヤーとしても界隈では知られた人物で、ポーカーもビジネスと同じく感情に左右されない期待値に基づいた意思決定が重要であると考えています。
現在も多岐にわたって活躍
そんなビルパーキンスは、現在も多岐にわたる活動を続けており、ヘッジファンドマネージャーやポーカープレイヤーとしての活動だけではなく、今回ご紹介した「Die with Zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」で提唱して人生哲学についてポッドキャストやインタビュー、SNSなどを通じて自身の哲学や投資、ポーカーなどについての考え方やヒントを発信しており、特にミレにある世代を中心に大きな反響を呼んでいます。
まとめ
日本でも約40万部のベストセラーとなったビルパーキンス著書の「Die with Zero 人生が豊かになりすぎる究極のルール」は、人生を豊かにするための極意が詰まった1冊です。
今回はその中から一部を抜粋してご紹介しましたが、これだけでも意識して生活することで有意義な人生を送れそうな気がします。
気になった人はぜひ手に取って読んでみてはいかがでしょうか。