この記事では、映画カイジシリーズの中でどの作品が面白いのかご紹介します。各作品のあらすじやネタバレ、インターネットでも話題になった名シーンとともに見ていきましょう。映画『カイジ』が気になっているけれどまだ見ることができていない人は、ぜひこの記事を参考にしながら、過去作品を楽しんでみてくださいね。見出しに【ネタバレ】とある箇所ではネタバレをお話していますので、読む際にはご注意ください!
映画【カイジ】シリーズはどれが面白い?
映画カイジシリーズは3部作で、公開順に見ることでゲームの難易度が上がっていくのをリアルに感じられます。マイナビによると、カイジが「面白い」といわれる順番は以下のようになっています。
- 1位『カイジ 人生逆転ゲーム』
- 2位『カイジ ファイナルゲーム』
- 3位『カイジ2~人生奪回ゲーム~』
1つひとつを振り返ってみましょう。
『カイジ 人生逆転ゲーム』
『カイジ 人生逆転ゲーム』は、初めて原作が実写化されたカイジ。忠実に再現された原作の世界観に、多くのファンが実写化を支持しました。土壇場に直面したとき、その人の本質が分かる…そんな、見たいような見たくないような一面も見どころでしたね。特に主演・藤原竜也さんの演技が絶賛され、ストーリーの面白さと相まって名作デビューしました。
あらすじ
26歳の伊藤カイジ(演・藤原竜也さん)のもとに、金融会社の社長が取り立てにやってきます。かつて友人の保証人になっていたことを思い出すカイジですが、返せません。すると社長は「借金を帳消しにして大金を手にできる手段がある」とカイジに告げるのです。カイジはエスポワールというギャンブル船に連れて行かれ、一攫千金を賭けたゲームが始まります。
ネタバレ
一緒に挑戦してきた仲間たちが次々に命を落とす中、カイジは亡くなった仲間・石田(演・光石研さん)から「家族に渡してほしい」と金券を託され、最後まで挑戦することに。最後には5億円を手にしますが、金融会社の社長に持ち逃げされてしまいます。カイジはこれが真の勝利ではなかったことを確信し、日常生活へ戻っていくのでした。
『カイジ2~人生奪回ゲーム~』
『カイジ 人生逆転ゲーム』で借金を帳消しにできたカイジが、再び借金をして強制労働施設に送り込まれる物語です。『カイジ 人生逆転ゲーム』のラストで無事、日常生活に戻ることができたカイジですが、どことなく視聴者に不安を残す終わり方だったのではないでしょうか。視聴者の予想通り、カイジは再び闇ゲームに挑まなくてはならなくなりました。
あらすじ
前作から1年もたたず再び借金まみれになったカイジは、10億円以上を稼ぎ出すモンスターパチンコ台「沼」に挑むことになります。その「沼」を仕切るのは、裏カジノの支配人、一条(演・伊勢谷友介さん)でした。カイジは、2週間で2億円を稼ぐという条件で地上に戻ることを許されますが、とてつもない額に頭を悩ませていました。そんなとき、目の前に現れたのは前作で対峙した、利根川(演・香川照之さん)だったのです。
ネタバレ
カイジはカジノのデスゲームで、見覚えのある女性に出会います。それは、前作で命を落とした石田の娘でした。父親を殺された娘は、復讐のためカイジの仲間になりますが、彼女は裏切り一条の元へ寝返ります。それでも石田の娘ということで、彼女を信じ続けたカイジは、利根川らとともに賞金10憶円を手にします。そして、強制労働施設に送り込まれた自身の仲間たちを解放するのでした。
『カイジ ファイナルゲーム』
出典:東宝MOVIEチャンネル
『カイジ ファイナルゲーム』は、東京オリンピックが終了し景気が後退する日本が舞台。カイジは派遣労働者として、相変わらずお金に困る生活をしていました。『カイジ ファイナルゲーム』は現時点でカイジの最終作品であり、ラストにふさわしいストーリーであることも高く評価されています。3作品の中で、もっとも人間臭さが表れているともいわれた名作です。
あらすじ
カイジは地上で平穏な生活を送っていましたが、かつて地下の強制労働施設で会った大槻(演・松尾スズキさん)と再会します。大槻はカイジに、巨額の賞金を懸けた「バベルの塔」に参加するよう勧めました。カイジはファイナル作品で、国家という大きな敵と対峙することになるのです。見どころは、これまでカイジが強制労働させられていた地下の世界が栄えはじめ、私たちが暮らす地上の世界が困窮しているという、リアルな側面を含んだ設定。借金まみれだったカイジが、本作では庶民の代表として国家に勝負を挑みます。
ネタバレ
『カイジ ファイナルゲーム』は、最終的にカイジがゲームで勝利しアタッシュケースを受け取る場面で終了します。『カイジ 人生逆転ゲーム』で見せたビールを堪能する姿がファイナルでも再現され、気持ちよくエンディングを迎えると思われました。しかし、アタッシュケースに入っていたのはお金ではなくミネラルウォーターだったのです。ビールを「悪魔的だ~」と言って堪能するカイジのセリフは、カイジを取り巻く状況や、遭遇する人々の非情さを表現していると解釈できますね。
カイジの名シーン
カイジの名シーンは巧妙な心理戦や、最初はいがみ合っていた参加者たちの間に友情が芽生え始める展開など多岐にわたります。しかし、多くのファンが記憶に残ったのは、以下のシーンではないでしょうか。
出典:NOSUKE-ぷりんch
カイジが借金返済のために強制労働する中、仲間にビールを恵んでもらったシーンです。人間の欲望やお金への執着など、懸命に生きようとする葛藤が詰め込まれた場面でしたね。また、このシーンは『カイジ ファイナルゲーム』のラストでも再現され、特に視聴者の心に残るものとなりました。
まとめ
カイジの映画は3部作に分かれており、どれが面白いかをご紹介しました。3作それぞれに見どころや原作の意図が詰め込まれており、最初から見ることでカイジの世界観をフルで感じられるでしょう。人間の奥底に眠っている本質や本性がむき出しになるところは、画面を通してみていてもハラハラドキドキのくり返し。命を落としていく仲間たちに思いを馳せる暇もなく、永久に続くように思えるデスゲーム。しかし、どこか私たちの生きる世界に通ずるものもあり、考えさせられる作品です。