ポーカーをプレイする際に頭を悩ませる要素のひとつでもある「レーキ」は、理解しないままプレイをしていると大きな損をしてしまう可能性があり、ポーカーで安定して勝つためにもレーキへの理解度は非常に大切です。
そこで今回は、ポーカーで損しないためにもレーキとはどのようなものなのか、その仕組みや計算方法などについて詳しく解説していきます。
ポーカーのレーキとは?
ポーカー特有のシステムのレーキとは、一言で説明するなら「手数料」で、レイク、レイキ、コミッションなどとも呼ばれています。
レーキはカジノやポーカールームの運営費(スタッフの給与や施設の維持管理等)を賄うために徴収しているもので、ゲームの参加費(アンティ)や強制ベット(ブラインド)とは別に支払う必要があります。
ただし、低レートのテーブルではレーキを徴収しないこともあるため、ゲームに参加する前にレーキの有無や額などを確認するようにしましょう。
なぜポーカーにレーキがあるの?
ポーカーにレーキというシステムが採用された理由は、ポーカーはプレイヤー同士で対戦するゲームだからです。
ポーカー以外のカジノゲームのバカラやブラックジャックなどは、ディーラーとプレイヤーが対戦するためプレイヤーの負けはそのままカジノ側の収入となります。
ですがポーカーはプレイヤー同士でチップのやり取りをするため、カジノが直接的に収益を上げることができません。そのため、手数料としてレーキを設けているのです。
レーキの種類と仕組み
ポーカーにおけるレーキには様々な種類が存在しますが、大きく分けて「タイムレーキ」と「ポットレーキ」の2種類に分けられます。
ここではこの2つのレーキはどのような仕組みで徴収するのかについて見ていきましょう。
タイムレーキ
タイムレーキとは、一定時間ごとに決まった金額のレーキを支払うシステムで、主にレートの高いテーブルで採用されることが多いです。
プレイヤーはディーラーが交代する30分〜1時間ごとに決められた一定額のチップを支払うため、これまでにどれくらい自分がレーキを支払ったのかを把握しやすいでしょう。また、1ハンドごとにレーキを回収するわけではないので、ゲームの進行がスムーズになるという特徴もあります。
しかし、初心者が座るようなレートの低めなテーブルや、オンラインポーカーなどではタイムレーキを採用しているケースはかなり少ないでしょう。
ポットレーキ
ポットレーキとは、その名の通りポット(ゲーム内でベットされたチップの合計)から一定の割合でレーキが徴収されるシステムで、多くのカジノやゲームで採用されています。
ポットレーキの相場は2.5%〜10%ほどで、そのゲームでベットされるチップが多ければ多いほどレーキが増える仕組みとなります。
なお、日本国内のアミューズメントカジノでもポットレーキを採用している所がほとんどで、その多くは5%に設定している場合が多いようです。
レーキキャップとレーキバック
ポットレーキは、ポットの額が大きくなればそれだけ多い額のレーキが回収されてしまうためプレイヤーにとってはあまり嬉しくありません。
そこでレーキの払い過ぎを防ぐために「レーキキャップ」と「レーキバック」という仕組みがあります。
まず「レーキキャップ」とは、ポットレーキの回収額に上限を設けることで、あらかじめ設定された割合以上のレーキを取られることが無くなります。
そして「レーキバック」は、これまでに支払ったレーキの一部がカジノ側より返還される仕組みです。簡単に言ったらレーキのキャッシュバックのようなものです。
オンラインポーカーなどではドルで返還されることが多いようですが、カジノやアミューズメント施設では食事の提供や各種サービスなどで還元されます。
ポットレーキの計算方法は?
先に解説したように、ポットレーキはそのゲームでベットされた全てのチップに対して2.5%〜10%の割合で徴収されます。
例えばポットレーキが5%に設定されているテーブルで100BBのポットを獲得した場合、100BBの5%の5BBがレーキとして差し引かれた95BBがあなたの取り分となります。
これはレーキキャップが設定されていない場合の例で、もし同じ条件でレーキキャップが3BBに設定されていたら、どんなに大きなポットの勝負になったとしても最大で3BBまでしかレーキを徴収されないため、プレイヤー側としては得になります。
そのため、少しでもレーキを抑えるためにもポットレーキの割合やレーキキャップの有無を事前に確認することが大切です。
レーキはプレイに影響を与える
ポーカーにおいてレーキがあるということは、アンティやブラインド以外にもチップを支払うことになります。そのため、プレイにも大きく影響を与えるため常に意識してプレイングすることが大切です。
ゲームに参加するハンドレンジが狭くなる
特にポットレーキの場合では、通常のプレイで獲得できる利益よりもレーキ分だけ減額されてしまうため「ポーカーでは勝てているのにレーキ分で負けてしまう」ことも充分にあり得ます。しかもレーキがあるとレーキ分だけハンドの期待値が下がってしまう点には注意が必要です。
そのため、利益を上げるためにもゲームに参加できるハンドを絞る必要が出てきます。
ただしレーキキャップが設定されている場合においては、徴収されるレーキが一定額よりも増えないため、小さなポットを何度も獲得するよりも一度に大きなポットを獲得する方がレーキの影響を受けにくく有利となります。勝率が高いバンドでは、積極的にバリューを狙っていくと効率的に稼げるでしょう。
何もしていなくても負けが増える
ポットレーキでは勝負に勝ってポットを獲得した際に徴収されるのに対して、ハイレート卓で採用されているタイムレーキでは、一定時間ごと(30分〜1時間)にレーキを徴収されるので、もしも良いバンドが入らずにフォールドを繰り返している(ゲームに参加しない)だけでもレーキを徴収されてその分負けが増えていきます。
そのため、タイムレーキを採用しているゲームでは慎重になりすぎるとかえって損となる場合もあります。
まとめ
ポーカーにおけるレーキは、アンティやブラインドとは別に支払わなければならないため、レーキが高く設定されていればいるほど、利益に影響が出てしまいます。レーキの計算を正確に把握し適切なアクションを選択することができれば、安定して利益を積み上げることが出来るようになるでしょう。