「ポーカーで勝ちたい!」、「ポーカーが上手くなりたい」と思っている人は多いかもしれません。しかしポーカーというゲームは非常に奥が深く、覚えなければいけない知識や戦略が多くあります。ポーカーの「スチール」もそのうちの一つで、安定して勝ちたいのならば必ず覚えたいスキルと言えるでしょう。
そこで今回は、ポーカーのスチールとは何なのか、そしてスチール戦略にひとつでもある「スクイーズ」について活かすコツや成功しやすいポイントと共にご紹介していきます。
ポーカーにおけるスチールとは
ポーカーにおいて「スチール」とは、レイトポジション(COやBTN)から前のプレイヤーが全員フォールドした状況下にて、オープンレイズを仕掛けることによりブラインド(BB・SB)へフォールドを誘うプレイを指します。
強気にオープンレイズを打つことにより、圧力をかけて中途半端な強さのハンドの相手をフォールドさせることでリスクを少なくチップ(ブラインドベット)を奪うことができます。
スチールの重要性
ポーカーのスチールは、キャッシュゲームはもちろんのことトーナメントでも非常に重要なスキルとなります。
特にトーナメントでは、時間の経過とともにどんどんブラインドとアンティが上昇していき、単に強いハンドが配られるまで待っているだけでは自然とスタックが削られていきます。そのため、スチールによってチップを補充することが大切になってきます。
1回のスチールで獲得できるチップ量は多くはありませんが、1週分のブラインドを回収できるだけでも大きなアドバンテージとなりますし、無駄なシューダウンを減らしてリスクを低くチップを増やすことができるため、長期的な生存戦略とも言えるでしょう。
スチール戦略のひとつ「スクイーズ」
ポーカーのスチール戦略のひとつとして、「スクイーズ」というものが存在します。このスクイーズを日本語に訳すと、「絞りだす、圧力をかける」という意味となり、これは特定の状況にて行われるアクションです。
スクイーズはハンドが2枚配られたプリフロップにおいて、レイズしたプレイヤーに対して最低でも1人がコールをした状況でリレイズ(3ベット)をする行為を指しており、相手に圧力をかけて強いプレミアムハンドなどを警戒させてフォールドをさせる戦略となります。
このスクイーズを適切な状況で有効に活用することによって有利にゲームを進めることが可能になるので、ポーカーの実力を上げたい場合は必ず覚えておきたいスキルです。
スクイーズの目的を理解しておく
上手にスクイーズを活用するためには、スクイーズをする目的を明確にしておくことが大切です。主にスクイーズを行う目的は以下の3つが挙げられます。
相手に圧力をかけてフォールドに追い込む
オープンレンジに対してコールしたプレイヤーが複数いる場合、それなりに強いハンドを持っている可能性はあるものの、中途半端な強さのためコール止めしている場合が多いです。そこで強気の3ベットを打つことにより、「AA」などの更に強いプレミアムハンドを相手に意識させてフォールドを誘います。
戦わずしてポットを獲得する
オープンレイズをしたプレイヤーは本当に強いハンドを持っている可能性はありますが、コールを選択したプレイヤーはほぼほぼフォールドをせざるを得ない状況になります。
全員が下りてくれれば、戦わずして5BB〜10BBほどのポッドを獲得することができるため、安定して勝つためには重要なスキルとなります。
レンジアドバンテージを得る
もしもスクイーズに失敗し、3ベットに対してコールをされたとしても、相手に自分はプレミアムハンドを持っていると見せかけることにより、フロップ以降の戦いも有利に進められるという利点もあります。
スクイーズを活かすコツとは
スクイーズは、ハンドの強さももちろん大切ですが、それ以上にその時の状況と相手の傾向によって成功率が大きく変わってきます。そのため、スクイーズを活かすためのコツ、成功させるためのポイントをご紹介するので覚えましょう。
スクイーズが成功しやすい状況
スクイーズが成功しやすい理想的な状況は以下の通りです。
- ルーズなオープンレイザー:最初にレイズしたプレイヤーが、比較的弱いハンド(広めのハンドレンジ)で行われていると思われる状況
- 弱いコーラー:コールを選択したプレイヤーが、最初のレイズに対してマージナルハンド(強くも弱くもないハンド)でフラットコールしがちな状況
- 有利なポジション:スクイーズを行うとき、自分のポジションがCO(カットオフ)やBTN(ボタン)、BB/SB(ブラインド)など、自分の後にアクションを行うプレイヤーが少ない状況ほど成功率が高くなる
- 相手から見た自分のイメージ:普段からタイト(堅実)なプレイヤーだと相手から見られている状況では、相手はあなたのリレイズを本当に強いハンドだと信用しやすくなる
スクイーズに使えるハンド例
自分のハンドが強いと相手に思わせることによってフォールドを誘うスクイーズですが、だからといってどんなハンドでもリレイズを行っても良いわけではありません。スクイーズに失敗して、フロップ以降も戦うことになった場合も想定したハンドで行うことをおすすめします。
以下がスクイーズに使えるハンドの例です。
- 強いハンド:AA、KK、QQ、AK(バリュー目的)
- ブラフ向き:A5s、KTs、QJsなど(レンジに含ませることでバランスを取る)
これらのハンドが配られたとき、相手プレイヤーの傾向や、その時の状況も加味したうえでスクイーズを狙うかどうかの判断をしましょう。
まとめ
ポーカーにおいて「スチール」とは、レイトポジション(COやBTN)から前のプレイヤーが全員フォールドした状況下にて、オープンレイズを仕掛けることによりブラインド(BB・SB)へフォールドを誘い、ポット(ブラインド)を奪う戦略です。
そしてそのスチール戦略のひとつでもある「スクイーズ」とは、特定の条件下で行うリレイズで、スチールよりも大きなポットを獲得することが可能となります。
スクイーズを活かし、成功率を上げるためにはいくつかコツがあり、ポイントをしっかりと抑えて有効に活用することで有利にゲームを進めることができるので、みなさんも是非覚えて挑戦してみましょう。








